社会福祉連携推進法人となりの|成年後見|豊田市

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成年後見制度とは?

成年後見制度について

成年後見制度とは、知的障がい・精神障がい・認知症などによって、ひとりで決めることに不安や心配のある人が、いろいろな契約や手続をする際やお金の管理をお手伝いする制度です。
お手伝いをする人を補助人、保佐人、成年後見人と呼びます。
これらには親族や弁護士、司法書士、社会福祉士、市民後見人等だけではなく、法人もなることができます。
成年後見制度と聞くと難しく聞こえるかもしれませんが、実は、あなた自身、あなたのご両親や子どもにとっても身近にある話かもしれません。

花子さんの話 45歳の花子さんは小さいころから土あそびが大好きでした。療育手帳をもっていてお話は得意でないけれど、お母さんと家庭菜園をしているときの笑顔はとびっきりです。

縁あって知的障がいのある人たちが農業に従事している施設に入所することになりました。花子さんは毎日畑仕事に精を出し、月1回の収穫祭に自分の育てた野菜が並ぶのを嬉しそうにしています。収穫祭では近所の人たちの出店でお買い物をするのも楽しみです。お母さんは毎月必ず、遠方より車を走らせ花子さんに会いに来て、収穫祭のお買い物を一緒にします。

しかし、お母さんも高齢で車の運転が負担となり、施設に来られない日が増えて悩んでいました。施設では花子さんの通帳を預かることはできないし、お買い物のお金を渡してあげることもできません。そんな時、成年後見制度の利用を思い立たれました。

後見人はお母さんの変わりはできませんが、時々花子さんに会いに来て、収穫祭のお買い物に困らないようにお小遣いを渡しているそうです。お母さんは自分の体調に合わせて花子さんに会うことができると、後見人が付いたことを非常に喜んでいます。

花子さんはというと、相変わらず毎日畑仕事に精を出し、収穫祭のお買い物も施設の人と楽しんでいるそうです。
太郎さんの話 85歳の太郎さんは昨年妻を亡くし、一人くらしをしています。奥さんが元気だったころはゲートボールやカラオケ大会など近所の人たちと楽しく過ごしていましたが、最近はすっかり自宅に引きこもるようになってしまいました。

そればかりではなく回覧板は滞り、ごみ捨てもうまくやれていない様子でした。遠方に住んでいる長男が心配して訪ねてみると、賞味期限の切れた食材やお釣りの小銭が散乱していて、話の辻褄も合わず、とても一人にしてはいられません。

自宅を離れ、自分の家に来ないかと長男は誘いますが、太郎さんは奥さんとの思い出のある自宅から離れるつもりはありません。困った長男は地域包括支援センターに相談し、後見人を依頼することにしました。

太郎さんもこれまで家計や家事は奥さん任せだったため、後見人にお金を任せることや、ヘルパーさんに家事を依頼することに抵抗はありませんでした。

後見人は親族の変わりにはなれませんが、時々生活費を渡しに訪問し、ケアマネージャーやヘルパーさんやご近所の人たちと一緒に太郎さんの生活を見守っています。

今では地域のカラオケ大会で自慢の歌声を披露することもあるそうです。長男は遠方に住んでおり、心配な気持ちもありましたが、みなさんに支えられて笑顔を見せる太郎さんに、できるだけの手助けをしていこうと思っています。

このように成年後見制度を適切に利用できれば、あなたにとって大切な人の判断能力が不十分であっても、その人の権利を守り、意思決定を支援し、今までと変わらない生活ができるように人生のお手伝いができます。
そして、このような成年後見制度を、必要な方が適切に利用できる環境を作っていくことが、各地域で求められています。

豊田市成年後見支援センター